2018.02.02

ゆったり「がん」を話せる海辺の居場所 マギーズ東京 (後編)

※ゆったり「がん」を話せる海辺のカフェ マギーズ東京(前編)は こちら

(前編では、東京・豊洲にある、がんについて看護師・心理士とゆったり話せる素敵な空間「マギーズ東京」をご紹介しました。本を読んだりお茶を飲んで静かに過ごしたりもできる、がんを経験した人やそのご家族や友人が予約なしで利用できる無料の施設です。)

後編では、「マギーズ東京」の成り立ちについてご紹介します。

 

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東京・豊洲に2016年にオープンした、予約なし無料で、がんを経験した人やそのご家族や友人が訪れることのできる<マギーズ東京>。

がんに詳しい看護師や心理士などが常駐し、ゆったりとした空間で、お茶を飲んでも良しおしゃべりしてもよし、安心していい時間を過ごせる場所です。

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このマギーズ東京のルーツはイギリスにあります。

マギー・ジェンクスさんという造園家の女性が、乳がんの再発を医師に告げられ、「胃にパンチを食らったような」衝撃を受け止めきれずにいたにもかかわらず、次の患者がいるからと、診察室を出なくてはならなかったのです。

この経験から、彼女は行動を起こしました。

治療についてどういう選択をしたらいいのか、自分自身にできることはないか、医療者に友人のようにゆっくり話し、患者ではなく一人の人としていられる家庭的な空間がほしい、と願ったのです。

そして担当看護師のローラ・リーさんや建築評論家の夫チャールズ・ジェンクスさんと共に、自分の入院していた病院の片隅に、がん患者のための空間と居場所を設計し、「マギーズ・キャンサー。ケアリング・センター」と名付けられました。

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一つ一つの建物や庭は、著名な建築家が設計しています。

通常、建築は外観等建物そのものから設計を始めるのが通常らしいのですが、マギーズに関しては、「そこで過ごす人が肩の荷を下ろし自分を取り戻せる空間」ということを最優先にするため、まず建物のなかから設計しています。

 

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更にいうと「自然光が入って明るい」「安全な中庭」「空間はオープン」「オープンキッチン」「セラピー用の個室」「暖炉や水槽」「建築デザインは自由」などの10項目の建築要件があるそう。

その理由は「訪れた方に<あなたを大切に思っている>と感じてもらうため」。確かに、この空間にいると、もてなされていると自然に感じます。

 

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↑生花に心がなごみます。

椅子の上のクッション生地は英国製、中綿は褥瘡対策の会社から提供された素材、と

ひとつひとつにストーリーがあるインテリア。

 

 

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↑木のぬくもりを感じる空間

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↑日の差し込むオープンキッチン

このイギリス発祥のマギーズは、長年訪問看護に携わる秋山正子さん(現マギーズ東京センター長・共同代表理事)が、自分で考え自分で歩きだす力を取り戻すマギーズ流サポートを知り「日本にもマギーズが必要」と痛感したことから、アクションを起こしてこられました。

そしてさらに、テレビ局の報道記者であり、かつ20代で乳がんを経験した鈴木美穂さん(現マギーズ東京代表)と繋がり、加速度を増して「日本にマギーズを!」という動きが進み、2016年に「マギーズ東京」が完成。

現在、マギーズ東京は東京湾の運河に面した豊洲で、多くの<がんを経験した人と家族や友人の居場所>として運営をされています。

利用者は予約なしで無料ということを大切にしている<マギーズ東京>。継続して運営していくための寄付も募集されているそうです。

今の豊洲の土地は、2020年までのパイロットプロジェクトとのことですが、これからも、この<居場所>が継続できるといいですね

以上、<前編><後編>と、二回に渡ってお届けした

マギーズ東京についてのレポートでした

マギーズ東京:http://maggiestokyo.org/

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